「聞く力」を伸ばす

 LDは「聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する」能力のどこかに苦手なところを持つのが特徴といわれます。

 以前、「図解 よくわかるLD(学習障害)」(ナツメ社)
という本を書きました。
 その時のことを思い出し、もう一度、私なりに見直してお話ししてみようと思います。

 

まず、「聞く力」を伸ばす。

 1. 話に集中しやすい環境をつくる。

 音を正確に取り込む力(音韻意識)の弱い子どもがいます。
 ざわざわした教室では先生の声も友達の声も、周りのいろいろな音が区別できません。
 一対一で話をすると割と通りやすいのですが、いつもそういうわけにはいきません。
 しっかりと注意を向けさせてから、話をすることが大切です。
 「これから大切なことを話します」と注意を集中させる。
 「〇〇ちゃん」と呼びかけてから、話し始めるようにすると効果があります。

 2. 目と耳を使う。

 言葉だけで伝えるのではなく、動作や文字や絵を添えて(目と耳の両方を使って)伝える工夫も効果があります。
 多感覚法とも呼ばれますが、話すだけ、見せるだけではなく、組み合わせたほうが良いといいます。
 電車の運転手さんなども「指さし呼称」といって信号などの見落としがないよう、見ると同時に、指差し(動作)呼称(声を出して)確認します。

 3. ことばを伝えるゲームを利用する。

 小さいころから言葉のしりとりゲームなどをするのは、相手の言葉に集中させる効果があるからです。
 遊びのようなものでも学習の基礎を作るのに役立つわけです。


 勉強という場面だけでなく、日常的な場面でも、よく聞く、きちんと伝えるといったことをないがしろにしないことが大切なのです。

 本の読み聞かせなどもぜひたくさんしてあげてください。
 時には、桃太郎を柿太郎やリンゴ太郎に代えたりすると、子どもが「ちがう、ちがう」と修正します。
 そんな楽しい雰囲気の中で聞く力を伸ばすこともできるのです。

2017年8月16日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く