LDと呼ばれる子ども (3)LDは日常用語となった

LDとかディスレクシアって、19世紀後半から20世紀になって
英語圏を中心に初めは医学で、次いで教育界で使われ始めた専門用語だったのです。
それが次第にふだんの生活のなかで誰でも使う日常用語として
広まっていったといわれます。
今では、アメリカやヨーロッパでは、こうした言葉はかならずしも特別な言葉ではなく、
みんながよく知っている俳優さんや芸術家、ときには企業家や政治家などの有名人でも、
LDやディスレクシアだという場合はめずらしくありません。
カズ先生の「LDとディスレクシア」(講談社+α新書)には
そうした有名人100名あまりの例が載せられています。

前回紹介した村上春樹さんの『1Q84』(新潮社)もそうですが、
2001年に出版された、石田衣良さんの
『少年計数機 池袋ウェストゲートパークⅡ』(文春文庫)という小説の中にも、
池袋西口の果物屋の店番をしている主人公のマコトが、
ヒロキという少年から「マコトもLDなの?」とたずねられるシーンがあります。

通勤電車の中で、好きな作家の小説を読んでいたカズ先生は、
LDという2文字が出てきたとき、自分が日本中の先生方に知ってもらいたいと
必死に頑張ってきた「専門用語」と似ているとは思いましたが、
まさか学習障害を意味する「LD」だとは思いませんでしたので、
マコトの説明を読んだとき、思わず「ぼくのLDがここにでてきた!」と、
それこそ腰が抜けるほどびっくりしました。

それこそ、わが国で『専門用語が日常用語になった』その瞬間だったのかもしれません。

2010年8月11日 09:49 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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