年の終わりに

この一年、振り返ってみますといろいろなことがありました。
ちょうど1年前に頼りにしていた教え子(小学校6年と中学校3年の息子さんがいました)
を病気で亡くしましたが、今年も小学校2年の娘さんを残す教え子の訃報に接しました。
そして12月1日、大学で40年近く親しく付き合いをしてきた友と、
これもまた病気で永久の別れをいたしました。
前日、奥さんから声をかけてやってほしいと言われ、意識なく眠っている枕元で
名を呼ぶと、かすかに目を開け、手を動かしたのが最後の別れでした。

 親が逝く、同胞(はらから)が逝く、友が逝く

そんな川柳が、寂しさとともに心に浮かびました。
湿っぽくなって済みません。

カズ先生は2年前に大学を退職し、晴れて「自由の身」とは聞こえは良いのですが、
それなりの人生まとめの時代に入っています。
職業欄に無職と書くのも気が引けてエッセイストなどと格好はつけていますが、
時々たずねてくる孫の成長を楽しみにしている一介の前期高齢者に違いはありません。
縁あって、週に何度か、近くにある大学入試センターで特任教授として
「発達障害」のある方々の試験の在り方などを研究する仕事も継続中です。
本年度のセンター試験から、発達障害のある方の特別措置
(障害のために不利がないように、試験の際にさまざまな配慮をする)
が正式にスタートすることになり、小・中学校を中心に進展してきた
新しい特別支援教育にもう一つはずみをつけることができたことは大きな喜びです。

ところで、私、週に2、3回近くのスポーツクラブで早朝スイミングをしています。
そんな話をこの季節にすると、まさに年寄りの冷や水
(言葉の由来は、昔、夏に若者が冷たい川の水を飲むのをまねして、
 老人が飲んだところ腹を下してしまったことから、
 年寄りは年甲斐もなく、無理をするものではないということわざ)
といわれそうですが、800m~1000mほど、ゆっくり時間をかけて泳ぐのは
血圧を正常に保つ上でも最高です。
それから仕事をしますが、すっきり、さっぱりしごく快調です。

私の周りの定年退職者というと、仕事の合間に蕎麦作りに凝ったり、
野の花や虫、雲の研究をしたり、旅行など奥さん孝行をしたりが定番のようです。
この時代、なかなか悠々自適とはいかないまでも、
少なくとも現役の時のストレスは大きく減るようです。
そんな日々の中、今まで見えなかったことが見えるような気がするから不思議です。
心の余裕でしょうか。

正直、翻訳などの仕事がおもしろいと感じるようになったのも60歳を過ぎてからですし、
息子や嫁たちの子どもべったりの生活ぶりがほほえましく、
今のうちだよと、よけいな手出しこそしないものの、
そんなやさしい爺様の気持ちになっている自分に気付いたのもここ数年です。

 這えば立て、立てば歩めの親ごころ、いっそ走らば腰を抜かさん

といった昔の人の川柳もよく理解できます。
それではよいお年をお迎えください。

2010年12月29日 09:29 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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