ここに名医あり

今回も大震災にまつわる話です。
ある避難所で、ピアノの上手な自閉症のお子さんが、
得意の腕を発揮して皆さんを慰めたというこころ温まる話もありましたが、
感覚過敏といって、目や耳からはいってくる周囲の刺激に対して、
とても敏感さの目立つ発達障害系の子どもたちは、
新しい集団生活などの場をどちらかといえば苦手としやすいのです。

避難所にどうしてもなじめない自閉の子どもさんが多くて困っている
という切実な話を親の会の方から耳にした、
自閉症と深く関わってこられた医師、佐々木正美先生は、
新聞に自閉症のお子さんへの接し方のコツを一読者として投稿されたそうです。
マスコミでも取り上げられましたし、多くの方からもこの話を伝え聞きました。

先日、先生にお会いした折り、先生から直接お聞きしたのですが、
自分が長いことこうした子どもたちとつきあってきたので、
採用されるかどうかわからなかったけれど、
どうしても皆さんに知ってもらいたく、
必死の思いで投稿されたとのことでした。
私の敬愛する本当に佐々木先生らしい行動だと思いました。

診断はするけれども、指導にあまり関心のない「高名な大先生」も
世の中にはたくさんいます。
だからこそ佐々木先生のような子どもたちと添って生きてこられた
心ある専門家がとりわけ光って見えるのかもしれません。
自閉だけではなくLDにも大変関心が強く、20年も前に、先生と全国を行脚し、
いくつものLDの親の会を作ってきた日々を忘れることができません。

そういえば、昨年のLD学会で、佐々木先生と発達障害について
お話をする機会がありました。
単なる知識でないこうした子どもたちや青年たちと
長く深く付き合ってきた方でなければいえない
興味あるお話をたくさんお聞きすることができ、
どうしてもその続きが聞きたいという声が多く、
今年の学会でも再登場していただきます。

私の「こうした子どもたちのストレートな気持ちは、
今時だとストーカーと誤解されませんか。
そんなときは先生ならどうしますか」という質問に、
具体的にいくつもの例を話されたことが印象深く思い出されます。

おわりに、最近、先生からいただいた「子どもへのまなざし」(福音館)
という本をご紹介しておきます。

2011年8月24日 09:57 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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