夏の思い出

毎年夏に、家内とささやかな旅行をするのが習慣になっている。
世界一周、豪華客船の旅とか、世界の○○秘境を訪ねてとかは夢のまた夢。
マチュピチュやギアナ高原、ガラパゴス・・・ 
行ってみたいところは数あれど、まず旅はカタログに載っている
ごく当たり前のところからと私の意見は通らない。
世界遺産になった小笠原も船中2泊と言ったとたんに却下。
体力との勝負と思うことも多々あり、少々焦りを感じる。

1年ほど居たアメリカや何度か行く機会のあったイギリスは別にして、
世界といっても学会のついでにちょこちょことした観光しか経験がないので、
仕事抜きでの家内との旅行はそれなりに楽しみではある。

今年は、暑さを避けスイスの山を鉄道で巡るという初心者向き、
年寄り向きの格好のツアーを見つけた。
鉄道とロープウェイとエレベーターが主で、ほんの少々、
2時間足らず麓をハイキングする、山男から見れば
きわめて軟弱なウォーアップにもならぬ旅である。

ツェエルマットでマッターフォルン、シャモニ-でモンブラン(これはフランスだが)、
インターラーケンからグリンデルワルドでアイガーとユングフラウ
といったおきまりのコース。
私を除く同行者の心がけがよかったのか、モンブランが曇ったほかは
天気にも恵まれ予想以上のよい旅であった。

山を歩き、足下の名もなき(私が知らないだけなのだが)
高山植物を見ていてふと思った。
なんとこれらの花々のけなげにも美しいこと。
牧草として牛に食べられるまでの命とはいえ、
神の手なる自然の業はその色といい、形といい、完璧である。
厳しい環境の中、彼らに合った土壌と陽光と水分によって、
毎年、毎年、律儀にも美しい花を咲かせる。
そこにあざとい人の手というか無理な営みは何も存在しない。

それはどこか子育てにも通じるものがある。
それぞれの家庭環境の中で、土壌となる家族、陽光である愛情、
そして水分ともいえる知的な刺激、それらがバランスよく存在するとき、
子どもたちはもっともよく育ち、時期が来れば美しい花を開かせる。
自然に環境を整え、自然に温かく見守り、自然にその育ちを愛でる中で成就する。
子育ても、自然であることがなによりも大切であることをそれは教えている気がする。

2011年9月 7日 09:58 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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