カミングアウトと告知

最近、自分が「発達障害」だとカミングアウトをする人が増えてきました。
このことは、発達障害がこれまでの障害児や障害者からイメージされるよりも
軽度という印象があるのかもしれません。

欧米ではそうしたカミングアウトは、克服、チャレンジ、努力
といった言葉で代表される勇気ある行為として受け取られやすいようです。
特に近年「共生」という、さまざまな人々が、共に同じ社会で生きていく、
インクルージョンという理念が、教育や福祉だけでなく
あらゆる場面で大切にされるようになってきています。
だからこそ、理解してもらうためにも、自分はこうなんだと
理解させる努力も大切だと考えるようです。

ところで、子どもの場合、カミングアウトのまえに、
子どもの状態や特徴をどう理解させ、伝えるかという、
本人への「告知」をどうしたらよいかというご相談がときおりあります。
伝えることが、子どもの自信を失わせたり、
伝えたことによってそれを理由に努力しなくなってしまうとか、
かえって子どもの心を傷つけるのではないかといった心配を保護者の方はされます。

どのような発達段階にあるのかによって伝え方にも差が出てきます。
私は、子どもに対して伝えるタイミングは、
子ども自身が自分の状態について何か知りたいとか、
疑問を抱いた時には、それが伝える時期だと思います。

 「どうして僕はうまくできないんだ!」
 「お母さんは僕を馬鹿に産んだ!」

これは実際に、小学生の子どもが叫んだ言葉です。
こうしたこころからの叫びを否定したり、何でもないと無視してはいけません。
子ども自身がなにかを感じたり、自分のことをもっと知りたいと思ったからこそ、
こうした言葉が出てきたのです。

子どもが悩み始めたとき、疑問を持ち始めた今こそ、伝えるべき時なのです。
もちろん、むずかしい医学用語や診断名を伝える必要はありません。
子どもにわかる言葉で、わかる内容で話すようにします。

基本は、誰にでも「得意なことや苦手なことがある」という、
個性についてやさしく話しましょう。
そして、何でもできる決してスーパーマンでないあなたを、
私は大好きだし、愛しているし、大切だと思っていると伝えてください。

そして、どんなところが好きか、どんなところが気に入っているかを話してから、
一緒に困っていることや苦手なことにどう立ち向かっていけばよいかを
ゆっくり相談していきましょう。
この順序が大切なのです。

2011年12月14日 09:42 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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