発達障害は本当に増えているのか

今、10年ぶりに文部科学省は小・中学校の通常の学級を対象に
LD、ADHD、高機能自閉症(アスペルガー症候群を含む)等、
発達障害のある児童生徒の全国調査(正式名称「通常の学級に在籍する
特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査」)を実施中です。
知的障害や身体障害とは別に発達障害などで
学習や行動面でみんなと一緒に学校生活を送るなかで
さまざまな困難を抱える子どもたちへの支援を
どのように充実させていったらよいのか、
これからの教育施策の原点にもなる大切な調査です。

よく発達障害の子どもたちのことを昨今急に耳にするようになったが、
なぜそうした子どもたちが急に増えてきたのですかというご質問があります。
たしかに環境の変化によってさまざまなアレルギーで苦しむ人々が
目立ってきたように、子どもたちの成長のなかで発達障害を起こす可能性が
なにか増えてきたのかという心配です。
放射線とか環境ホルモンとか食品添加物とか、たしかに人を取り巻く
環境の変化のなかで、身体の発達に影響する要因も増えてはいます。
また低体重出生児の増加など、医療の進歩によってこれまで救えなかった
貴重な命が救えるようになったことも事実です。

でも、一番大きな原因は、子どもたちの発達を見る目が敏感になってきて、
これまで見過ごしてきたことがちゃんと取り上げられるようになってきた
ということがあるように思います。
もっともこのことは早期の気づきと対応という意味で大きな進歩なのですが、
逆に心配のしすぎというようなマイナス面も無いわけではありません。

特に、発達障害のように、発達的に見れば比較的軽度で、
これまでの「障害」というイメージとはやや異なる子どもたちなので、
「見えにくい障害」ともいわれます。
それだけに早い気づきと対応が効果を上げる可能性も高いのです。

カズ先生は自分の育った地域で、専門家チームの委員長として
特別支援教育のモデル作りのお手伝いを丸4年していますが、
支援サービスを求める保護者の方は非常に多くなっています。
それも小学校の低学年が増えています。
早く気付くことは大切で、心配しすぎることなく専門家とていねいに
そのお子さんの育ちを見ていけばよいわけです。
もう大丈夫だよと離れて行くもよし、何か新しい問題が起きたら
またいらっしゃいというのもよしというところです。

2012年3月21日 09:31 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

上野先生、初めまして。先生のブログをよく拝見させていただいております。いつも参考になり励まされます。ありがとうございます。
私は発達障害児(幼児)の母親です。「発達障害は本当に増えているのか」について私なりに思うところがあったのでコメントさせて下さい。私が勉強不足なので間違ったことや失礼なことを書いていればお許しください。
発達障害は増えているのでなく診断を受ける機会だけが増え続けているのだと思います。
診断を受けるとその日から親子で発達障害と向き合わないといけません。悩み迷います。なので気が付くとたくさん心配が増えています。
それはなぜなのかなと思いました。
発達障害と名前がつくと普通から切り離されてしまう。なのに普通の中で上手く生きていくことを求められます。本当に苦悩します。療育に行ったり苦手克服のために親子でたくさん練習したり努力はしていますが学校や地域で居場所を作るのがとても難しいです。
今のままだと日本で幼児期から支援ができる発達障害の子供たちのための学校を作ってほしいと思ってしまいます。
なので日本全国の学校で統一された中身の濃い特別支援をしてもらえたらと願います。
私の子供には発達障害であることで苦しむのではなく自信を持って生きていけるようになってほしいです。

Posted by: あすか | 2012年3月27日 23:52


コメントを投稿する

ブログの管理者が公開を承認するまでコメントが反映されない場合がありますので、ご了承ください。 また、投稿されたコメントはフジテレビKIDSが企画・制作する映像物や出版物、ウェブサイト、広告宣伝などで利用させていただく場合がありますのであらかじめご了承 ください。