はやい気づきとていねいな対応

私は自分の育った地域の教育委員会で、発達障害のあるお子さんの
専門家チームの仕事を丸4年(今年で5年目になるのですが)しています。
なんとかよい支援システムのモデルを作っていきたいものだと、
チームのスタッフ(2名の医師、特別支援学校の校長、心理士)そして、
実際に学校や子どもと接する専門相談員〈心理や行動のアセスメントをします)らと
努力してきました。

また、そうした支援を考える委員会には、そのお子さんの学校の校長や担任、
支援教育コーディネーター、時にはスクールカウンセラーも参加します。
また、子どもや保護者と関わってきた(あるいは利用する可能性のある)
教育相談センターや子ども発達センター等の専門機関のスタッフも陪席します。

専門委員会は保護者の同意のもとに、学校側の要請で月に1回、時には2回
(困り感をもっているお子さんを待たせることは避けたいので)開かれ、
事前に親御さんの要望やこれまでの育ちや相談の経過、
最新の心理検査のアセスメントや学習や教室での行動観察などの情報を整え、
委員の先生方はそれらに目を通したうえで委員会に臨みます。
また、お子さんの学校でそうした委員会を開き、
校内の先生方がみなさんいらっしゃる中で開くこともあります。

過去4年間で約350名近くのお子さんを見てきましたが、
この数は延べで全体の5%程度にあたります。
正直な印象として、こうした委員会にかかるケースのお子さんの年齢が
早くなっていることを感じます。
もちろん、中学や高校への進路の相談もありますが、
半数近くは、小学校1年生から3年生といった早い段階でのご相談です。
かねがねこうしたお子さんの早期の気づきと対応が何よりも大切と思っているので、
とても喜んでいます。

どの年齢、どの発達段階でもするべき課題はあるにしても、早い気づきと
ていねいな対応(支援とか指導介入と呼ばれます)はその効果をより高めます。
発達障害というのは特別なことではなく、ほんの少していねいな支援を必要とする
子どもたちなんだということが理解されつつあります。

東北のあの大震災から一年が経ちました。
避難所にうまく適応できない発達障害のあるお子さんの相談や支援など、
厳しい現実の中で、たくさんの勉強をさせられました。
今、心理職の国家資格化という運動が急速に進んでおり、
私もそのお手伝いをしています。
こうした動きは、さまざまな困り感をもつお子さんのアセスメントや
支援をする人々の専門性をさらに高めることにつながるわけで、
ぜひ皆さんのご理解をいただきたいと思っています。

2012年4月18日 09:45 | | コメントを読む (3) | コメントを書く


コメント

先生こんにちは。
いつも興味深く読ませていただいております。

海外在住ですが、日本で言うと幼稚園の年長組みで違いを指摘され、学校内の検査では引っかからず、専門家の検査では特別支援が必要との事でした。

言葉の遅れがかなり目立つのに、「多言語環境」のせいにされ、言語の支援が下されませんでした。教育委員会では予算削減が深刻な問題で、特別支援学級も意図的に基準のゆるいテストで削られているように思います。大変残念です。

こちらも粘り、結果の同意書にサインせず、検査では引っかからないがクラス内での期待に添えない子供には支援がないのかと質問したところ、一週間後に、多少の支援があり、してくれるとの返事を頂くことが出来ました。それを踏まえて、同意書にサインをしました。これが今週でした。

言葉その他は、学校で支援がない分、
高額なセラピーでまかなおうと思っていまが、余裕がない家庭について考えると、悲しい気持ちになります。また、このようなセラピーにエネルギーを掛けるよりも、子供の成長を普段の生活を通して見守った方が良いのではないかともおもいます。先生はどう思われるでしょうか。

Posted by: AM | 2012年4月19日 03:14


学習障がいを持つ娘が成人。数字が困難ですが、パティシエを目指し専門学校へ入りましたが、中退しました。母親としては予想できることでしたが、本人が納得できる選択でした。今はひきこもりがちになっています。手先はとても器用ななので物づくりを学べるところはないか?と悩んでいます。親が選んだところに行く娘ではないので本人が動き出すのを待つしかないのですが、アルバイトの失敗も重なりなかなか立ち直れないようです。就労を考えるときどのような道があるのか?みなさんどのような手段で仕事をしているのか?自立にむけてどのような情報があるのか?教えてください。

Posted by: さくら | 2012年4月22日 23:28


学校には子供を傷つけるシステムしかない
子供を種分けし分類し、印を付ける、
印をつけたら、箱を創り、箱に入らない人間は、ゴミのようにあつかわれる。
先生の本を読みました。ありとあらゆる
LDの本、しかし解決方法はどこにもありません。映像は強いと言われていますが、それで勉強出来る教材もない。
学校の先生は障害を分類しても何なのなか理解してない、教職課程で勉強してほしい
説明しても、理解しない。ただの個性とそうかわらない、欠けているから何かがすぐれてるでしょうか?障害があるから優しいですか?では健常者は欠けてるものはないのでしょうか?そもそも健常者って?常に健康ですけど?説明を続けているうちに10年経ちました。五人兄妹の末っ子です。何かやらせたくてもお金がありません。
何処で教育を受けられるんですか?
特別支援って何?特別って何?わからないことを教えてもらう事が特別ですか?
親も子供も先生も意識が変わらないかぎり
何も進展しません。この十年で何も変わらなかった。むしろ、教えてもらわなくても
わかる子が特別なんではないでしょうか?

Posted by: BIBI | 2013年9月 7日 15:30


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