発達相談から(1) 発達障害はどうしてこんなに増えてきたのか

今月はこのブログに皆さんから寄せられるご質問やコメントのなかから、
多くの方々にとって共通する話題をとりあげてお話しします。

最初のご質問は、「発達障害はどうしてこんなに増えてきたのでしょうか?」
という発達障害の幼児をお持ちのお母さんからのものです。

このお母さんは
『発達障害は増えているのでなく
 診断を受ける機会だけが増え続けているのだと思います。』
とご自分のお考えを述べておられます。そして、
『発達障害と名前がつくと普通から切り離されてしまう。
 なのに普通の中で上手く生きていくことを求められます。
 本当に苦悩します。』
と、その苦しさも感じておられるようです。

発達障害がこのように目立ってきた背景についてはいくつかの理由が考えられます。
まず、医学の進歩によって、大勢の赤ちゃんが無事に育つようになってきました。
わずか500gの赤ちゃんでも育ったというニュースを見たことがあります。
そのことが少子化にも影響を与えてきたともいわれます。
ただ、こうして育った赤ちゃんは、さまざまの困難を乗り越えてくる中で、
発達的にいろいろな負担を背負い込む可能が高くなることもあるようです。

次に、花粉症などもそうですが、現代はさまざまなアレルギーや喘息など、
子どもたちの体質的な敏感さというか弱さが目立ってきています。
その背景には、食べ物や環境など、さまざまな要因が複合しているともいわれます。
それらが引き金となって発達に障害のある子どもを
増加させているという説明もあります。

三番目の説は、本来、子ども自体に大きな変化はないのですが、
少子化などの影響で子どもを見る目がより敏感になり、
その結果、発達障害が増えてきたようにみえるという説です。

おそらくいずれも関係はあると思われますが、
一番有力なのはこの三番目の説明ではないかと思います。
それは勝手に新しい障害を作りだしていると考えずに、
子どもをみんなでていねいに育てようとしている結果だと
プラスに考えていくことが大切なのではないでしょうか。
「発達障害」という子どもの捉え方があってよかった、
と思える学校や社会に変えていくことが私たちの仕事だと思っています。

2012年5月 2日 09:26 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

上野先生、お返事ありがとうございました。以前はあまり子供のことを詳しく書かなかったので書きます。
私の子供は年長児です。広汎性発達障害(高機能自閉症、アスペルガー症候群、ADHD、知的障害、特異的言語発達障害、LDなど)いろんな診断や可能性がありと言われており混乱していました。子供の通う園に診断名を伝えると「今までこんなやりにくいお子さんは見たことがない。」「先生が指導に困っている。」と言われるようになりました。親子で頑張りましたが結局退園しました。保健所などにも相談しましたが上手くいきませんでした。そのような出来事があって煮詰まっていたので以前あのようなコメントをしたと思います。
私の子供が「発達障害」と初めて知った時、正直ホッとしました。今日から子供を責めなくていいんだと。「発達障害」という子どもの捉え方があって救われたと思います。
例えると我が子は真直ぐな平らな道をしっかり歩いていくのだと安易に考えていました。発達障害と分かってからはでこぼこ道のアップダウンの激しい蛇行した道を歩くのかもしれないと考えるようになりました。
私の子育ての誤りはその道の真ん中に子供を一人で立たせて後ろから「頑張れ~早くしっかり前を向いてみんなみたいに進みなさい」と叫んでいたことです。一番に頼りたい母親に無理を言われ子供は傷つき辛かったろうと思います。
でこぼこ道は一人では心細いから私が子供と手を繋いで一緒に歩こう。一人で大丈夫そうなら手を離して、また大変そうなら手を繋いで一緒に歩いていけばいいんだと先生のブログを読んでいるとそう思えるようになりました。
先生が言うように家庭で何でも話せる環境を作って子供を安心させてあげたいです。そして子供の生きる力をもっと信じます。私の母が私にしてくれたように。
私は発達障害について勉強をしようと思います。子供の力になるためにも私自身のためにもなります。最近、よみがえってくる私が子供だった時の記憶を利用すればたくさんヒントが隠れているような気がします。
長々と書きました。ありがとうございました。

Posted by: あすか | 2012年5月 4日 01:26


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