発達相談から(2) 学校はどのように対応してくれるのか

発達障害という言葉が広まってくるにつれ、学校での理解もずいぶん変わってきました。
でもご相談のなかに、
『私の子どもの行っている学校では、お子さんがいろいろと問題を起こすのは、
 お母さんが自分の子どもに障害があると思っているからだ、といわれました。』
というものがありました。

「少なく生んで、上手に育てる」風潮は少子化といった動向のなかで、
大器晩成といったゆったりした見方での子育ては減り、どうしても
いつも周りの子どもたちとの発達を比較してみる育て方が多くなってきてはいます。
お母さんの心配し過ぎというケースもないわけではありません。
しかし、発達障害のある子どもの増加は、子どもそのものを
もっとより大切に見ていく変化も大いに影響していると思います。
そのこと自体は決してマイナス要因というだけではなく、
発達障害などのある子どもにとっては、早い気付きと対応を可能にする
という大きなプラス面もあります。

最近は特別支援教育の替わりに支援教育という人々も増えてきました。
そこには、特別な子どもたちだけに支援が必要と考えるのではなく、
それぞれの子どもたちが個々に、また時によって
どのような助けを求めているのかをもっと敏感にとらえていこうとする考え方です。

それは支援の必要な子どもと必要でない子ども、
障害児と通常の子どもといった単純な二分法ではなく、
もっと子ども一人一人のニーズを連続的に捉えていこうとします。
ていねいに子どもを見たり、早く子どもに合った支援をしていこうとする動きなのです。

現在、義務教育段階ではこうした子どもたちを援助するために、
通常の学級に在籍しながら必要な支援を受ける
「通級による指導」という支援システムが平成5年度に、
主に言葉に障害のある児童に対して整えられました。
平成18年度にはLDやADHD、高機能自閉症などの発達障害のある子どもたちも
正式にその指導対象となり、それから6年、
このシステムを利用する子どもたちは急増し、全国で3万近くにもなってきており、
その支援を求めるこどもたちはさらに増え続けています。

どうしても自分の地域は遅れているとおっしゃられる方が多いのですが、
理解も広がってきていますし、「通級による指導」の場の利用も
ますます充実していくことと思います。
本年2月に文部科学省は10年ぶりに発達障害児の全国調査を実施し
この秋に発表する予定と聞いていますが、こうした調査も、
次の特別支援教育の展開を図るための基礎調査だと思います。

2012年5月16日 09:26 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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