親の知る権利

カズ先生の本業の一つは心理アセスメントの開発です。
子どもたちへのよい指導をするためには、
子どもの状態を客観的に知らなければならないからです。
最近わが国でも心理職の国家資格化という問題が進行中です。
先進国では何十年も前から国家資格になっていますが、
なぜか日本では学会などが認定する民間資格なのです。

国家資格化が望まれるのはそれだけ専門性が重視されるからです。
国際的に通用する心理検査の多くは、
そうした専門性の高さが要求されるようになってきており、
これまでのように学校の先生が独学で勉強をして検査を使うということも、
だんだん厳しく、難しい環境になってきています。

特別支援教育の場合、学校には校内委員会を設置すること、
教育委員会には医師や心理士、そして教師らによる
専門家チーム(委員会)を置くことが求められています。
文部科学省のガイドラインでは、教師や保護者の方から
子どもの支援の必要について申し出があればこれを校内委員会で受けとめます。
そして保護者の了解があれば、心理検査などのアセスメントを行い、
専門家チームからより専門的なアドバイスが得られることになっています。  

カズ先生も地域の専門家チームの委員として、過去5年間に
約400人の子どもたちの心理検査の結果を含むさまざまな情報をもとに、
どのような支援が必要かの相談をしてきました。
そうした心理検査の結果をどのように保護者に伝えるかも
心理士の大切な役割なのです。

保護者の方にていねいに伝えることは基本原則です。
数値だけを伝えたり、検査の詳細な結果をコピーして渡すということも、
私たちが開発してきたウェクスラーなどの国際的な知能・認知検査の場合、
出版社から契約上禁止されています。
難しいのは、こうしたことが親の知る権利からみておかしいのではないかと
よく批判されることです。
親に説明してもしょうがないということではありません。
親の分かる範囲で、ていねいに説明するということはかなり難しいことですが
それは心理職の専門的な本来の仕事だと思います。

また専門家間(心理職と医師とか、他の心理関連の専門職との間など)や
専門家のケース会議などでは資料のコピーは認められています。
お医者さんもそうですが、素人にもやさしく説明してくれる、
いや説明できる専門家がよい専門家ということですね。

2012年7月11日 09:27 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

カズ先生、初めまして。
悩み苦しみ、ようやく先生のページにたどりつきました。

小6の娘は、まだ診断を受けていないのですが、算数が極端に苦手&手先が不器用等、間違いなくLDだと思います。

親としてまずしなければいけない事は何でしょうか。助けて下さい。

Posted by: kinoko | 2012年7月16日 21:36


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