発達障害のある子どもの学校での対応は?

昨年12月に、発達障害のある児童生徒についての全国調査の結果を
文部科学省が発表したニュースをお伝えしました(2013年1月9日のブログへ)。
しかし、現実には、小学校や中学校でのこうした子どもたちへの
理解も対応もまだまだ足りません。
このブログに寄せられるご相談の中でもそうした実態がよく見えます。
今回のこの調査では、支援の必要なこれらの子どもたちが
どのように対応されているかという調査結果も合わせ報告されました。
今回はそのなかからエッセンスを取り上げてお話しします。

調査は前回お伝えした調査Ⅰで、知的発達に遅れはないものの
学習面又は行動面で著しい困難を示す児童生徒が、
通常の学級に6.5%もいるという結果が示されました。
調査Ⅱでは、この著しい困難をもつ児童生徒(6.5%)が
どのような支援を受けているのかを調べています。
この結果のうち、いくつか重要な項目についてお話をします。

(1)6.5%の児童生徒が、「校内委員会において、現在、特別な教育的支援が
必要と判断されていますか」とたずねたところ、
必要と判断されているのはわずか18.4%、
必要と判断されていないという回答が79.0%でした。
小中学校にほぼ100%近く設置されている支援の窓口である校内委員会が
まだ十分に働いていないという事実を明らかにしています。

(2)しかし、これらの子どもの「支援の状況の概観」では、
55.1%が、何らかの支援がなされていると回答していますし、
過去に何らかの支援がなされていたと答えているものも加えると約6割になります。

(3)この「いずれかの支援がなされている」55.1%のうち
実際に「通級による指導」を利用しているものは、
自校通級・他校通級を合わせてもわずか5%弱です。
平成18年以降、通常学級に在籍しながら自分の学校か、
よその学校にある「通級指導教室」へ通って支援を受ける子どもたちは一気に増え、
おおよそ3万人近いという教育統計があります。
しかし、その背景には20倍近い児童生徒が支援を待っているという
潜在的なニーズの高さを示しています。

(4)当然、特別な支援の必要な子どもに準備する個別の指導計画の作成も
1割弱であるという結果も示されました。

(5)しかし、通常の学級の先生たちはこうした中でこれらの子どもたちに対して、
個人的に個別の配慮や支援を行っているという回答は44.6%もいました。
この数値を、これだけの困難を示している子どもたちの半分は
何も支援されていないとみるか、支援システムがまだ始まったばかりで不十分な中でも、
先生たちは個人的に気づき頑張っているとみるか、皆さんはいかがでしょうか。

いずれにしても、こうした困難のある児童生徒への理解が広がってはきましたが、
学校の支援体制がまだまだ不十分であることが明らかになったと私は思います。

2013年2月20日 09:10 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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