教室の中の子どもたち(2)

教室の中でさまざまな子どもの姿を見ます。
今日はわたしの目から見た二つの例をお話しします。

【A子さん(小学3年生)】
教室の後ろの席で、授業には全く関心を見せず支援員とふたりで座っていました。
じっとしているのがつらいのか、声を上げそうになったり、
席を離れそうになると支援員がそっと声をかけたり、なだめたりしていました。

知的には大きく遅れており、ただ座っているだけで
授業には全くついていくことはできません。
まだ字を書いたり、数を数えたりすることもできないとのこと。
鉛筆を芯まで噛んで口を黒くしてしまうことがなんどもあったそうです。

保護者の方は「みんなと一緒のクラスで」と強く願い、常時、支援員と一緒にいます。
学校には知的障害を支援する特別支援学級が併設されているので、
国語や算数などの基礎的な学習だけでも、
その学級を利用するプログラムを提示しても拒否されているとのことです。

休み時間になって、支援員と手をつないで廊下に出てきたとき、
廊下で支援員におんぶしてもらっているときに初めて見せた
A子さんの笑顔が私の心にいつまでも痛みとともに残りました。


【B男君(小学2年生)】
2ケタ+2ケタの繰り上がりの算数の授業でした。
一番前の席のB男君は、先生が黒板に書いた式をノートに書き写したり、
隣の席の子を見たりして、なんとかついていっているようでした。
30人もいるクラスでしたが、よくまとまって、
理解の確認もきちんとできている素晴らしい授業でした。

山場は1の位の足し算で6+8のように繰り上がりのある時、
10の位の数字のところに繰り上がった数字を小さく1と書くところです。
先生もときどきB男君のところに来て、声掛けをしています。

彼は時々、消しゴムで意味もなく消して書き直したりしています。
先生の指示を理解していない子どもがいたり、
集中しない子どもがちらほらいたりしても珍しくないのに、
このクラスは途中での理解の確認や説明のさせ方など、
授業全体としてはとてもまとまっており、
子どもたちの粒もそろっている気がしました。

でも、B男くんは、まだ指での数えたしをしたり、
繰り上がりを確認する前に、機械的に繰り上がりの1を書いていたり、
本当に繰り上がりの筆算の理解はできていないようでした。

授業の後、担任の先生や校長、前担任、
コーディネータ―の先生と一緒にお話をしました。
先生も彼が授業についてきているように見えても、
きちんと理解していないことを分かっておられました。
授業の後、その対策を学校全体のリソースを利用して、
どうキャッチアップ(追いつく)することができるか、
具体的にゴールを決めて指導する作戦について、校長を中心に話し合いました。
B男君の場合、とにかく具体的な支援の第一歩が踏み出せた気がし、
明るい気持ちで校門を出ました。

2013年6月26日 08:52 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

ここに書き込むのはいいものか悩みましたが、教えてください。2年生の男の子は我が息子のようです。クラスの雰囲気もよく似ているように思います。親の私が息子の困っている部分を感じた時はどうしたらいいのでしょうか?担任に持ちかけるのか?家庭で出来る支援を探すのか?
一生懸命ついていこうとしているその子も息子もなんとか周囲の大人の知恵とリソースで導いてあげられたら。親の私はまず何をすべきでしょうか?

Posted by: mikiyuki | 2013年7月 2日 22:21


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