支援教育で忘れてはならないこと

私は東京の渋谷区で小学校から結婚するまで30年以上暮らしていました。
大学で仕事をする傍ら、文部科学省や学会などを通し、全国を回って発達障害や特別支援教育を広げるお手伝いをしてきました。

最近は、地域で特別支援教育のよいモデルを創りたいと、準備期間も入れて足かけ7年、そうした仕事を渋谷区でやってきました。
そのきっかけを与えてくれた池山世津子教育長がこのたび離任されました。
人との出会いは別れを伴うのは常ですが、正直、この別れはつらいものでした。
行政というとすぐにお役人というイメージが伴いますが、本当に子どもたちの明日を考え、そのためには身を賭してする方でしたし、まわりの方々もよい支援システムを考えるために、いつも前向きでした。

私が専門委員会の委員長として、これらの実践から学んだことは、「支援やサービスは子ども自身が利用しやすく、確かな効果が得られなければその名に値しない」ということでした。
子どもが受けやすい援助は、保護者や先生にとっても利用させたくなるはずです。
ただ具体的な支援の中味について先生方とそれぞれの立場でよく考え、その成果をきちんと見ていかないと、「支援をしたが、効果はあまりなかった」ということになりかねません。
実際に、平成19年から始められたのですが、初期のころのケースで、反省させられるケースもなかったわけではありません。

同じことを繰り返すのではなく、よりよく改善していく努力をいとわないことが何よりも大切でした。
全国に先駆けてすべての小中学校に特別支援教室の場を設置したり、さまざまな家庭環境の大きな変化のなかで教育と福祉の連動を積極的に考えたり、教育センターや子ども発達相談センター、子ども家庭支援センターの先生方とも大きな輪のなかでこのモデル作りをしました。

教育長は議会対応など、忙しい職責にもかかわらず、専門委員会にも可能な限り陪席され、校長や担任、コーディネーターらと一緒に、一人一人の子どもの具体的支援について考えていただいたことは懐かしい思い出であるとともに、今は敬服と感謝の念のみです。

6年に及ぶ実践から、素晴らしいスタッフも大勢育ちました。
このモデルは一地域だけでなく、支援教育の先駆けとなるモデルとして全国に広がっていくことを信じるものです。

2013年11月27日 08:49 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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