あるご相談から なぜ知的に高い子どもは不適応を起こしやすいのか

ご相談から(個人情報の観点から一部修正してあります)

初めまして。ギフテッドに関する情報をひたすら調べていたところ、こちらに辿り着きましたのでメールさせていただきました。

現在、小学校3年生になる息子を持つシングルマザーです。私自身もアスペルガー症候群の疑いで、現在は病院で勤務しております。

息子は小学校入学当初より登校拒否傾向で、当時の小学校に息子について私なりの分析と傾向を何度も伝えましたが理解を得られず、昨年やや市街地の小学校に転校しました。しかしながら、夏過ぎから再度、登校拒否傾向がつよくなったため、10月に小児精神科で心理検査を実施。発達障害は微妙でIQ118と知能は高いとの事でした。
その後、息子の状況を調べた結果、ギフテッドにかなり当てはまる事、また、私自身もギフテッドに当てはまる可能性がある事がわかりました。
(病院に勤務しておりますが、状況判断からの未来予知能力や危機管理能力に長けており、最終的には上司の期待も厚く勤務していましたが、業務過多と責任過多で以前から患っていた鬱と自律神経失調症に加え、喘息と機能性胃腸症も発症し、9月に退職に至りました。)

このままですと、私自身も仕事が出来ないのと、息子自身も私と同じような人生を歩んでしまうのではないかとの将来への危惧もあり、この先の息子の教育と養育。息子と自分自身の生活に関して情報を模索している状況です。

私はともかく、息子に関して有益な進路の情報がありましたら教えていただけますと幸いです。その為に引っ越しが必要なら厭わない覚悟です。(経済的な事情もありますので、さすがに渡米はできませんが...)


カズ先生のご返事

mail拝見しました。
大変な状況のなかご相談いただきましたが、少しでもお役にたてればとただその気持ちでご返事いたします。

さて息子さんですが、自閉圏(自閉症スペクトラム症)のお子さんの場合、最近は低めの知能ではなく、90以上、なかには120、130以上の方も多く見るようになりました。
そうした方々のなかには、アスペルガー症候群と診断される場合も多いようです。

近年、知能指数(IQ)のアセスメントされた値は、そのまま伝えるのではなく、信頼区間(統計的な確率から推定可能な範囲)等を示してご報告します。
息子さんのIQ118という値(IQ115以上の場合、100人中上位16番目といわれます)は、上位1割から2割のなかに含まれるので、信頼区間から考えると平均の上から高いとなりますが、ギフテッドと言い切れる値かどうかは正確には分かりません。
平均以上であることは間違いないと思います。

こうした知的発達範囲にあって、自閉的な発達の特徴があると、理解力はかなり高く、自分の好みや習性もはっきりしていて、周りに合わせることがやや苦手であると同時に、その知的な高さがある種の敏感さ、感覚過敏という言葉と結びついたり、被害者意識が強いという特徴を持つ場合もあります。
とても繊細な個性を持つお子さんなので、ずいぶん子育てにご苦労されたのではないでしょうか。

2E(このEは並外れた特徴という意味です)という言葉もあるのですが、発達障害と知能の高さという二つの個性の目立つタイプです。
発達障害という観点からの診断も必要です。
それが敏感さや被害者意識にもつながりやすいので。

親はこうした特徴を持つお子さんの最大の理解者です。
どこか似た特徴をお持ちの場合も多いものです。
最近は、知能が平均以上の発達を示していることで問題がないと考えず、高さゆえの敏感さや、周りとの不適応にも目が向けられるようになりました。
大学などでもギフテッドや、なかでも発達障害を伴っているケースへの理解と指導に強い関心をもつ方々も増えてきました。

日本LD学会にもこうした分野の研究者や教育関係者が大勢います。
親の仕事は、直接、子育てするだけでなく、こうした方々の情報をお子さんのために集めるという役目もあります。
とりあえず今日はその入り口に立たれたと思います。
私もそのお手伝いしたいと思います。

2015年1月21日 10:41 | | コメントを読む (11) | コメントを書く


コメント

『知能指数が高い』ことと『知能が高い』を同列にして話してるように感じ、非常に違和感を感じます。

Posted by: 通りすがり | 2015年1月28日 09:23


 以前2Eについて投稿した者です。
息子は高2になりました。2Eはみなさんが思うより大変です。知能が高いとわかっても、それを伸ばす総合的な教育や支援を受けることは日本ではまだ難しいのが現状です。
 しかし、数年前に比べ医療、教育関係者の理解は変化しています。知能が高くても支援は必要と感じて下さる方が増えています。ただ具体的な支援となると模索中ですし、進まないのが現状です。子供もそれぞれ違うので、その特性を把握し支援していくことは大変困難なことだと思います。
 また、子どもも成長と共に変化します。健常の子供も思春期になると扱いにくくなるように、アンバランスな子供は益々扱いにくくなり、すること全て空回りする日々が続きました。先が見えない時は不安で、ただ1日1日を生きるのみのこともありました。

 息子の場合、高校生になると学校でのパニックはなくなり、他人への問題行動はなくなりましたが、ネット依存と不登校が半年以上続きました。不登校は初めてのことで、とてもとても辛い日々でしたし、今もネットは続き不安定です。しかし、彼は彼なりに理由があり、成長の一つと思います。(想像ですが、学校でパニックになりたくない、友人に悪く思われたくない気持ちが強くなり疲れ、好きで得意なゲームに逃避しているようです。)
 息子は高知能で、高速脳をもつけど、過敏で報酬系に問題を抱えているようです。学習に意味を感じないのに学校が好きな彼が、学校生活を送るのは大変努力がいるようです。

 2Eの子供を理解することは親も大変ですが、学校関係者はもっと大変です。あせらず、少しずつ理解してもらったら良いのではないでしょうか。お子さんは何が好きなのかな?

 最近は大学の中にカウンセリングや遊技療法をしているところもあります。自分の県でどんなことができるか調べ、(発達障害支援センターなど)相談して下さい。きっと理解して下さる方がいると思います。
 
 
 今一番思うことは、正常な知能を持つと言うことは、就労し自立して行かなければならないということです、社会の中で生きていくスキルを身につけることが一番大切といえるかもしれません。あちこち寄り道し、凸凹の道のりですが、息子をみていると失敗しながらも少しずつ成長していると思います。
 苦しいですが、失敗した時やつまずいた時は関われるチャンスです。この子達は経験値が成長のプラスになるように思います。
うまくいかないことが多く、それにくじけそうになりますが、そんな時こそ、それをどう対処し、そこをどう親子で乗り越えるかが、子供を成長させると思います。最初は孤独でしたが、最近は色々の方に許し、助けてもらえるようになりました。高校でも支援が始まりました。

 一人で辛いと思いますが、子供は日々成長していますので、その時々をあまり悲観的に考えず、自分や周囲を責めず、日々の見方を多角的に考えて過ごしていけるといいですね。

と言いながら、自分に言い聞かせている母です。

自分が安定して関わるためには、理解して下さる方が必要です。出会える事を願っています。

Posted by: そらまめ | 2015年2月 5日 12:46


追伸。
私も、息子と同じ傾向があると思います。どうしてこんな生きにくいのだろう、苦笑しています。
でも、子供を通して自分を見つめながら子供と共に成長してるかな…。
大丈夫。何とかなるさ…。
そう思い生きています。

Posted by: そらまめ | 2015年2月 5日 12:55


そらまめさんへ
まさに私も同じ状況です。何かを見つけるまでに、四苦八苦しています。
中高一貫校を休学し高認試験をうけ、予備校に通うと言っていますが、どこまで続くかわかりません。メディア依存、ゲームから抜けられないのです。本人もそれではよくないと分かっているのに。親も子も、あせり、精神的にまいってしまいそうになりますが、最近の2E教育、や、IT使用による合理的配慮に少し希望がもてる予感がしています。何か交流できることがあればまた、投稿したいと思います。

Posted by: がまんくらべ | 2015年8月 5日 23:48


がまんくらべさんへ
先が見えず不安ですよね。息子は人が好きだったので不登校は想定外でした。息子の障碍の大きさと高校の選択の重要性を、改めて感じています。
凸の部分に付き合ってみたらと言われた方がおられ、今はゲームを少し受け入れています。大会に出たいというので、参加もさせました。
うちも現在不登校で、大検を受けると言いますが、勉強はとえば全くしません。いえ、する気が起きないようです。
東大卒のプロゲーマーという本を読みました。何か得られるものがあるといいですね。

Posted by: そらまめ | 2015年9月14日 18:06


カズ先生こんにちは。
私もコメントを投稿された方と同じ思いを持つ母です。
ギフテッド教育…アメリカでは行われていますが日本で実際に行われている所は
あるのでしょうか?アメリカですと州によって違いますが知能テスト2~5%が対象とありました。
我が子がギフテットとは断定しておりませんが、アメリカのブログを読むうちに
ギフテットとは万能ではなく不均等であること、タイプがいくつもあることなど
知りました。そして特殊教育の範疇であること。凹凸のある人間であること。などです。我が子はwisc4ですと2%に入ります。低い項目ですら非常に高いになります。周りと違うことを意識しだして
からは登校しぶりが始まりました。
長いです。どこの学校へ行けば話の合う友人に出逢えるのだろうと親は毎日考えます。大学まで我慢してと子供に言い聞かせつつ、こうした子供を診る医師すらいない現状に何とも歯がゆい思いです。
先生、このような子はどちらに相談したら良いのでしょうか?

Posted by: 同じ思いの母 | 2015年9月30日 11:50


通りすがりさんへ

知能と知能指数はイコールではありませんが知能テストは知能をよく計測出来るテストでもあります
まあ知能の要素満遍なくというわけではありませんが価値観や技術があまり絡まない知的な能力そのものを計測している側面が大きく知能の高さも現実的に十分計測出来ると言えます

また体調で数値は結構変わりますが知能が高い人が低い知能指数になってしまう場合はあっても
知能が高くない人が高い知能指数を出す事はありません
高い知能指数のスコアを出せる人は高い知能の持ち主であるとは言えます

Posted by: 水島 | 2015年10月16日 21:10


ちなみに語彙関係以外の知能テストのスコアも勉強で多少は上がりますが理解出来ていないと出来ない問題が多くワーキングメモリの能力そのものを計測するテストもあり
知能をそれなりに計測出来るテストと言えます

まあ語彙関係のテストだけは勉強で大幅に上がり得るような能力とはちょっと違う側面も少なくありませんが語彙関係も知能を計測してる側面も少なくありません

Posted by: 水島 | 2015年10月16日 21:30


そらまめさんへ

確かにこの場合あまり悲観的に考えない方が良いでしょうね
道のりも色々で
そして不登校含め大抵の道のりでも成長して行く事は可能です

>今一番思うことは、正常な知能を持つと言うことは、
>就労し自立して行かなければならないということです

ただこの引用部分はそんな事はありません
もっと多様な道を想定出来た方が
こういう事でもより良いですよ
勿論仕事に役立つ身に付けたいスキルを身に付けるのも多くの場合勿論良いですね

あと正常な知能を持っていても
古典的な典型で言えば
現代でも就労せず隠棲する賢者哲学者や世捨て人になるのも良いですし修行僧的存在になるのも良い
高等遊民的になるのも良い
あるいは古典的な典型ではありませんが専業主婦あるいは主夫になるのだって良い
その他色々良い道があります
正常な知能を持っていても就労はしなくても良いという事です
就労は就労したいと思い尚且つ就労出来る状況だからする事でもあります

自立は就労していない人が自立していないという事はなく
就労していない人も就労している人と同様に自立しています

まあ生活費を稼ぐ為に就労出来るようにアシストするというのは行き過ぎていなければ多くの場合良いですし
そらまめさんが今しているような事でも大体良いと思いますよ

Posted by: 水島 | 2015年10月16日 21:57


アメリカはギフテッド教育もさることながら
ギフテッドではなくても
ホームスクールやフリースクール
チャータースクール等々教育でも多様な道がありますね
学校に行く場合でも
小学生でも学校に行くのは週1回で良いという学校も公式に認められています

就職にせよ新卒至上主義ではなく
年齢差別も罰則付きで禁止されていて
学校や職場に所属しなければ的な文化ではなく個人主義的な文化や制度です
勿論個人で言えば個人主義的ではないアメリカ人も個人主義的な日本人も少なくありませんが
特に制度で言うと日本は集団主義の度合いが強いというのがあります
そんな日本でも学校や職場に所属しなければいけない的な発想をする必要はなく
所属しなければと思ってしまうと色々大変という人も多いですね
そして学校や職場に所属しなければと思わない事が悲観的になり過ぎないコツとも言えます

Posted by: 水島 | 2015年10月16日 22:08


久しぶりに、こちらのコメント欄を拝見しました。本当に色々なことがあり、大変でした。息子は、高校を通信制に転校したものの、やはり、学習に意味をみい出せずにいる様子。でも高認はあっさりとり、大学には行くと、言っています。親子間もうまく行かないと判断して下宿に一人暮しを開始、3か月がすぎました。自立には、本当に遠く、部屋の状況もきびしいですが、本人が「このままでは,ダメになる」と思ったらしく、一人暮らし実行中です。私塾に通って大学を目指します。周囲からは、こんなに大変な息子を、なぜ一人暮らしさせるのか、と心配されています。本人はさほど、困り感はないのか家にもどりたいとは言わず。今まで、色々な対応をし手をつくしてきました。今後もどうなるかわかりませんが、息子と、私自身の直感を信じて進むのみです。何が良い方向に進むきっかけになるのかはやはり、人それぞれですよね。哲学に興味があること、文筆業も将来考えていることなど、話すようになりました。きっと何か可能性はあると信じましょう、道のりは長いと思いますが。私自身も、元気でいられるようあせらず、ゆっくりを心がけています。皆様も、本当につらい場面があると思いますがなんとかなるよねぇ~と気持ちをもちましょう!

Posted by: がまんくらべ | 2016年1月 3日 01:29


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