大人の発達障害のある方の悩み

私のHPに成人の発達障害かもしれないとお悩みの方から何度かご質問のmailがありました。
社会でうまくいっている場合にはよいのですが、どうも周りの人と違うとか、家族からも理解されないといったことから、自分に発達障害があるからではないかと悩まれることがあるようです。

私がアドバイスするとすればこんなことがポイントです。
① ここまでやってこられたということが大切なことで、診断名が付いたからと言って状況は大きく好転することは少ない。
② なぜだかわからない不安を解消するという利点はある。
③ 大人の場合、二次症状や様々な要因が複雑に絡んでしまって分かりにくい。持続しないという特徴が目立ってくることもある。
④ 一番大切なのは、すべて周りの人と比較するのではなく、自分のやってきたこと、やってこられたことのなかから、じぶんのやれそうなことを見つけること。
 
そのために、こうした特徴のある自分を受け入れてくれる家族や仲間を大切にすることなのです。

これは、私のご返事の一部です。
「何度も患者さんをよく診ないで診断することの危険を申し上げてきましたが、この時点で分かることだけを申し上げます。
文面の内容、論理性などから、あなたの発達水準は決して低くはないと思います。
小さい頃、頭を打ったせいではないかといわれるお母様の説明から、高次脳機能障害の可能性は低いと思います。これは交通事故とか脳梗塞とかによる明らかな脳傷害であって起きるもので、幼児期に頭を打ってなる(そのほうが原因として受け入れられやすいことから)可能性は低いと思います。その直後に意識障害などあれば別ですが。
おそらく、軽度のASDやADHDもしくはその重複(最新のDSM-5ではこの重複診断が認められるようになりました)で、結果として、認知のバランスに特異性(限局性)があり、学力に一部学びにくさがあったのかもしれません。
ただそうした特徴があるにもかかわらずここまで自力で乗り越えてこられたのは、最初に申しあげたように、全体的な発達水準がある程度保たれている、つまりブライト(賢い)からだと思います。
大切なことは、そのバランスの悪さのなかで何が比較的得意なのかをよく見極めることで、逆に苦手なことをどのように克服、回避できるかについての専門的意見を得ることではないかと思います。
医者にしても臨床心理士等にしても、発達障害のある方についての知見が必ずしも豊かな方ばかりではないことを理解されたうえで、セカンドオピニオンを求められることをお薦めします。
ここまであなたを支えてこられたお母様には感謝しなければなりませんね。」

2015年5月27日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


コメントを投稿する

ブログの管理者が公開を承認するまでコメントが反映されない場合がありますので、ご了承ください。 また、投稿されたコメントはフジテレビKIDSが企画・制作する映像物や出版物、ウェブサイト、広告宣伝などで利用させていただく場合がありますのであらかじめご了承 ください。