自閉のある子どもの理解

LD、ADHDそしてASD(自閉症スペクトラム障害)は、いわゆる発達障害とわが国では総称されます。それらが発達のなかで重複するケースも多くあることもわかってきました。
自閉症は歴史も古く、その理解と対応は教育現場でも大きな課題となっています。自閉症の子どもの理解にあたって、さまざまな感覚に過敏さをもつことが知られています。
さてそんなお子さんをお持ちのお母さんからのご相談です。

【ご相談】
カズ先生はじめまして。いつもカズ先生の記事を読み勉強させていただいております。
発達障害の理解のむずかしさ...まず小学校、中学校の現場の教師に理解していただけないのです。何とも苦しい悩みを抱えて日々過ごしております。
聴覚過敏、味覚過敏の説明を担任にお伝えしたにもかかわらず「給食を食べないのは何故?お宅では食事を作ってあげていますか?お菓子で済ませていませんか?」と言われ、図書の本を選ばなかった事に対しては「お宅では本を買ってあげていますか?読んであげたことはありますか?」などと言われました。
また、中学でも「大勢の友達を作らず休み時間に本を読んでいるお宅のお子さんは私から見ると不健全です」と言われる次第です。
その他、非常に繊細である事や苦手な事も入学時にお伝えし、その後も度々お伝えしましたが一向に理解を得ることができません。
入学後、二日目に不安で教室に入れない子供を一時間放置したと電話を頂いた時に唖然としました。
一番理解しなければならない現場の教師がこのような状態ですから一般の方の理解など夢物語に思えます。

【カズ先生から】
お気持ちお察しします。知能も高いアスペルガー症候群のようですね。
勉強ができるだけに、お子さんに他の子どもさんとは違う特徴が目立つと親のしつけなどに理由を求めるのは一般的な傾向です。
発達障害への理解は、一部の教師の理解ではなく、すべての教師の課題であることがいわれてから久しいのですが、特に、知的に高い発達障害の場合にこうした例が多いようです。
以前よりは世の中の理解が増したことを実感しつつも、こうしたご相談受けると「日暮れて道なお遠し」と思わざるを得ません。
同じ思いを持つ仲間を一人でも二人でも周りに求めることしかありません。私は「お母さんの思いがよくわかりますよ」とただエールを送ることしかできないのが歯がゆいです。

2015年8月12日 10:18 | | コメントを読む (2) | コメントを書く


コメント

 カズ先生、こんにちは。暑い日が続きますが、ツクツクボウシの鳴き声には、ほっとするこの頃です。
 お母様のご相談、心が痛みます。様々なご努力をされながらも、なかなか学校(先生方)の理解が進まない状況なのでしょうね。私は、専門的な機関もほとんどなく、特別支援の体制づくりの課題も多い、一地方の特別支援学校コーディネーターです。依頼があれば、地域の小・中学校、保育園などを回っております。もしかしたら何かの役に立つかも?と思い、コメントいたします。
 推測ですが、特別な支援を必要とする
お子さんとして、小学校から文章で引き継ぎがなされていない可能性はないでしょうか?もし、診断等がまだ付いていない、小学校の時に学校を通しての教育相談・ケース会議などが行われていない場合、お母様が毎年、お子さんの特性等を先生に伝えられても、残念ながら、学校としては、特別な支援を必要とするお子さんとして見られていないことも考えられます。
 地域の支援学校のコーディネーターの先生などの力を借りて、お子様に必要な学校での支援を始めるために、動いてみられるのも一方法ではないかと思います。まず、中学校の担任の先生に相談されて、支援学校のコーディネーターの先生などに、授業参観や心理検査(必要なら)、担任の先生との面接など実施していただき、学校を交えてのケース会議につながったいいな、と考えています。
 学校の動きが見いだせないときには、支援学校のコーディネーターの先生から、働きかけていただくことも可能ではないかと思います。
 学校の先生方も、“何とかしたいけど、どうしたらよいのか分からない”というケースも多く見かけます。教育相談・ケース会議の後、校長先生の理解も進んで、校内での発達障がいに関する研修などの依頼を受けることもあります。
 来春からは、合理的配慮も義務化されますね。お子様の健やかな成長のために、夏休みの間に、少しでも進んでいけたらいいなと思い、拙い経験しかありませんが、私の思いを記述させていただきました。充実した2学期につながりますよう、お祈りいたします。
  

Posted by: まっちゃん | 2015年8月14日 16:53


相談者です。
カズ先生、そしてコメントでアドバイスをくださったコーディネーターさん。気持ちに寄り添ってくださり有難うございます。がんばってるね、偉いね、気持ちはわかるよ…そんな言葉を教育者から聞ける事が発達障害児を育てる親への特効薬になると考えます。どの親御さんも同じ気持ちかと思います。私は残念ながら
義務教育の場に期待は持てません。なぜならば「皆と同じ」でなくてはならないビスケット工場に「違う形」はダメなのです。寄り添う=皆にどれだけ近づけるか。そんな場面をこの10年弱、公立学校で見続けております。一番怖いことは
「定型発達の保護者の目」です。マイノリティへの視線はきついものがあります。先日、ある高校の説明会に参加したなかで印象深い言葉が校長先生よりありました。「ここの生徒の7割は帰国子女です。海外でマイノリティでした。変わっていても大丈夫です。皆、心の底に辛い経験を持った子の集まりですからその分、思いやれるのです。」
日本にもこのような学校があるのだと嬉しくなった一日でした。
長い長い子育てに心折れそうになりますが、カズ先生やコーディネ―ターさんのお言葉を胸に一日一日を過ごします。
有難うございました。

Posted by: 匿名 | 2015年8月31日 16:55


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