障害者差別解消法の施行に思う

 平成28年4月1日、つまりこの4月に「障害者差別解消法」が施行されます。法律の改正なんて私たちの生活とどう関係があるのとお思いの方も多いと思います。

 この法律は、平成25年6月、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(いわゆる「障害者差別解消法」)が国会で制定されたのですが、3年間の準備期間を経て、いよいよ4月から施行されるのです。


 私自身、LDのある子どもの支援教育を求めて50年様々な活動を続けてきましたが。その集大成といった感もあります。21世紀に入ってわが国の教育界では、身体障害や知的障害を中心とした特殊教育から特別支援教育への転換が一気に進みました。そうした動きの背景には、こうした法律の整備も大きく影響しているのです。

 学校関係者の中には、発達障害のある、これまでの障害の概念から見れば軽度の子ども達も視野に入れた特別支援教育も、これで一段落と見る方もいるようですが、実はそうではありません。文科省の方々ともお話しする機会があったのですが、これは特別支援教育の第2ステージの開始といってもよく、いわゆる導入期から本格的な充実期への移行であると熱く語っておられたことが印象に残ります。

 これは世界の人権理念の大きな流れの中での動きであり、教育界にとって大切なことは、「インクルーシブ教育制度」と「合理的な配慮の提供」と言われているのです。
 インクルーシブ教育は、すべての子どもを包み込む制度であり、一部の子どもを特別な対象として囲い込み、切り離すことは「差別的取り扱い」であり、何人であってもそれは認められず、法的な義務と考えられます。またインクルーシブ教育を実現するためには、一人ひとりのニーズに応える特別な支援が求められるわけで、これが「合理的な配慮の提供」とも言われます。この二つの概念はセットで理解しなければならないと思います。

 親御さんからは、教育現場はちっとも理解していないというご意見がよく寄せられます。しかし、こうした法律的な動きは、世の中を確実に変えていきます。だからこそ、私たちは子ども達の明日のために、こうした変化をしっかりと理解し、周りにも伝えていかなければならないと思うのです。

2016年2月 3日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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