中学生の相談から

 夏休みも終わり、間もなく新学期です。最近、中学生の生徒さんの相談が増えてきました。

 発達障害がらみの相談の場合、5歳から小学生3年生ぐらいまでに、最初の相談をされたら、残された時間の中でやるべきことが見えてくると、いつも思っています。

 アメリカでも、この年齢段階で、読み、書き、計算の決定的な遅れを作らないという連邦法「落ちこぼれ防止法(NCLB)」があります。ここ10年、わが国でも保護者の方の早期からの支援を求める姿が目立ってきています。それだけ支援のハードルが下がってきているのかもしれません。

 早期の気づきと対応はやはり基本です。
 対応の遅れは、本人のやる気を失わせたり、自尊心を傷つけたり、対応の悪さから二次障害を発生させることさえあります。

 中学生の場合、こうした支援を受けてきたが、義務教育の最終段階をどのように乗り越え、準備するかという相談だけではなく、この段階になって、どうにもならなくなって相談されるケースがよくあります。
 この後者の場合、学校側との信頼関係が失われているということもあります。

 現在の学習をどうするかよりも、残された時間の中で、卒業後の進路をどう考えるか、そのために今何を準備するべきかという課題になります。
 なんとなく進学を考えるのではなく、社会や次のステップのために、自分の特性を少しでも活かした、自立につながる道を見つけてほしいのです。
 他人の意見を参考にはしても、自分自身がその道でやっていこうと一度は思わなければ、挫折しやすく、その失敗を人のせいにしたり、失敗から学ぶことも少ないのです。

 一つの失敗から、全部をあきらめるのではなく、修正とか、何かを学び活かすことが、その後の人生にとっても大切なのです。他人任せではいつまでも自分らしさや自信が生まれません。


 中学生というのは、その人の人生にとって大人への最初の一歩という気がします。インターンシップという言葉があります。職業準備教育の一部で実習体験ともいいます。
 こうした時間をどう体験するか、その体験の仕方がその人らしさの原点にもなります。

 かつてアメリカで、新聞記者といった職業に興味を持った中学生が、その新聞記者に一日くっついて回るという実習話を聞いたことがあります。いろいろな制約や限界はあるにせよ、そうした体験を子ども達に提供する大人の度量に敬服しました。

2016年8月31日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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