童話と「除菌思想」

 孫に本を読んでいると懐かしさとともに改めて私自身の幼い頃、そして必死に子育てをしていた父親であったころが思い出されます。

 『日本昔話』とか『イソップ』などの童話も、同じようであって、時代の中で多少変化した書き方になっていることに気がつきます。
 それだけに、大半の「みんななかよく幸せに暮らしましたとさ」という結びはよくわかるのですが、なかには、敵対関係にあった動物までが仲直りしたりすると、昔風の因果応報的結びの迫力が失われていることに、説得力の弱さを感じます。

 いわゆる寓話と呼ばれるものは決して子ども向きのものではなく、大人にも十分に通じる説話であると言われます。子どもの心に、一片の暗い影を投げ落としてはいけないという戦後の児童心理学者の説もわからないわけではないのですが、それは今日の「除菌思想」(なんでも除菌してしまうと、かえって子どもの抵抗力を弱めてしまう)にも通じる気がします。

 子どもにとっても理不尽や不条理といったものは、大人の世界の謎として、心の片隅にあっても、子どもはそうした不可解な部分を次第に現実の世界として理解していく「賢さ」と「強さ」を持っているのではないでしょうか。
 昨今の子どもの中に潜む陰湿ないじめなどをみると、そこにも免疫力のない人間関係が育ってきている原因を感じてしまうのです。

 子どもの喧嘩などもそうです。自分達で解決する経験の中で、その程度や止め方も学んでいきます。決して、直接、言葉で教えるというよりも、自然に体得していくものなのです。

 何事も行き過ぎはかえってよくないのではないかと、自然派を自称するカズ先生は思うのです。まあいろいろな考え方があって、何か一辺倒に押し付けられるのが嫌なのかもしれませんが。

2016年11月30日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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