一年を振り返って

 平成28年4月、差別解消法が施行されたことによって、特別支援教育もこれまでの啓発と理解の時代から、具体的な指導とその充実の新しい時代に入ったといわれます。

 診断名や障害名だけで子どもを理解する時代から、本当に目の前の子どもが何を求めているのか、なんで苦しんでいるのかを把握して支援する時代への移行だと思っています。
 「〇年生の授業についていくように指導してください」「何とか都立高校に進学できるようにしてください」といった進路の希望の前に、もっとその子どもの様々な能力がどうなっているのかを保護者の方も客観的に知らなくてはならない場合も多いのです。

 子ども自身が苦しんで、すっかりやる気をなくしたり、勉強をする振りだけしている場合など、むしろかわいそうだとさえ思います。ただお金を使って学習塾に行けば何とかなると思っている保護者の方に会うこともあります。「こんなにお金をかけているのに努力が足りないからだ」と子どもを責めている例さえあります。子どもはすっかり勉強そのものが、もう嫌になっているのです。

 時にはそうした子どもの状態を、一方的に学校の指導のせいにしてしまう保護者の方もいます。できる子どもしか相手にしない先生は論外ですが、子ども一人ひとりが「あっそうか!」「わかった!」という、そうした瞬間を心の糧に授業をしている先生もたくさんいます。

 学校と保護者がいっしょに子どもの状態を理解し、どうすればよいのかを考えなければ、学校で学力や人間関係がうまくいっていない子どもの効果的な指導やその解決への道は遠いと思います。

 字のきれいな子どもと態度のよい子どもに気を付けなければならないという物言いがあります。
 そうした子どもは、逆に見えにくい子どもであることがあるからです。
 そして、本当は内容を理解しなくても、何となくノートをきれいに写したり、おとなしく授業の間我慢している子どもの支援は後回しになっていることがあるからです。

 一人ひとりの子どものニーズをしっかり捉えることこそ、教育の基本だと改めて思います。

2016年12月21日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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