高校生のお母さんからのご相談

 先日、高校生の息子さんを持つお母さんからのご相談を受けました。

 もちろん短いご相談の手紙から息子さんの状態を正確に把握することはできなかったのですが、この親子の苦しみ、悩みをどうしても皆さんと共有いたしたく、個人情報に配慮した形でご紹介します。

<ご質問>
 私の息子は17才で高校1年生です。書字が特に苦手で、小中と様子を観察し、何とかよい支援を思いつつ現在に至っております。高1になり板書が困難なため、その配慮が欲しいと医者の診断書をと思いましたが、近所の小児科では扱ってもらえず、一体どこに行けば良いのか途方に暮れています。LDとしての診断検査をしてくれる機関をどう探せば良いのかもわかりません。

<カズ先生のご返事>
 高校1年とのこと、板書等の困難には眼球運動に問題がある場合もあり、ビジョントレーニングが有効な場合もあります(もちろん年齢も関係しますが)。
 しかし、この年齢までなんとかやってこられたのですから比較的軽いのかもしれません。
 
 米国では、LD等の場合、オプトメトリストという専門家がいるのですが、わが国ではコンタクトなどに関する専門家が多く、LD等に詳しい方はまだ少ないようです。
 インターネットで、発達障害/視覚認知障害/オプトメトリスト/ビジョントレーニング等で調べるとよい情報が得られると思います。一般の眼科ではまだ扱え切れていないようです。早期診断が大切なのですが、将来、高等教育つまり大学などへの進学を考えている場合にも、入学試験などでさまざまな特別な配慮を受けるためにきちんと診断を受けておくことが大切です。
 
 私自身、こうした発達障害のある学生さんの入試に関する配慮委員会関係の仕事もしているのですが、ここ10年、さらにここ数年、発達障害への理解と対応が進む中、急速にその数が増えてきています。

 
 なかなか地域に良い専門家が少ないということはよく耳にしますが、以前にもお話ししましたが、こうした情報はどんどん変化していくので、地域の親の会などから、よい診断機関の情報を得ることをお勧めします。

2017年5月17日 10:00 | | コメントを読む (2) | コメントを書く


コメント

上野先生、ご無沙汰しております。先生に抱っこしてもらった息子は、6年生になりました。テニス、金管バンドでサックスをはじめたり楽しそうです。山手YMCAのキャンプにも参加しています。いろんな子が来るので大変らしいです。先生に会ってお話ししたいこといっぱいあります。

Posted by: 竹内恵津子 | 2017年5月17日 22:02


 私の息子も書字が苦手でした。小中はノートは取らずとも勉強はできました。しかし、高校の膨大な授業内容は板書がどうしても必要になります。息子は特に英語を書くということは、とても大変エネルギーがいることだったのではないかと思います。英語の授業を嫌がるようになり、最終的には不登校になりました。その後いろいろ考えた末、スマホなどで、板書内容を写真に撮るという方法を提案しましたが、「周囲に理解してもらえるわけがない。自分は全く書けないわけではないし、足が悪いとかという目に見えることではないから、みんなにわかるはずがない。それに、人と違うことをされるのは嫌だ。」と拒否しました。
 結局、高校は卒業できませんでした。早くに対処しなかったことを後悔しています。息子が通っていた公立高校の担任は、私の提案を、本人の希望があれば検討すると言ってくださいました。
県や市の発達相談センターや教育センターなどで、相談されたら可能だと思います。医師も相談センターなどで、専門医を紹介してもらえると思いますので、早めに対処してあげてください。
実は私も書字が苦手で、とても大変でした。今は書字障害だからと言えるようになり、職場の理解も得て楽になりました。そのことが分かったのも息子の障碍を知ってからですし、自分がカミングアウトできたのは最近です。
 息子には、勉強ができるから書字についてはあまり重要視してきませんでしたが、高校生の時が一番大変だと思います。
まずは学校に理解してもらいましょう。

Posted by: そらまめ | 2017年6月29日 22:50


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